まえがき
DP35DPマザーにUbuntu 11.04(64bit版)をセットアップしてサーバ運用していますが、lm-sensorsではどうしても温度、電圧、ファン速度を取得することができず、以下のようにプロセッサのコア温度しか分かりませんでした。

coretemp-isa-0000
Adapter: ISA adapter
Core 0: +39.0°C (high = +78.0°C, crit = +100.0°C)

coretemp-isa-0001
Adapter: ISA adapter
Core 1: +40.0°C (high = +78.0°C, crit = +100.0°C)

今回、これらを取得することに成功しました。他の新しいチップでもうまくいくかもしれません。
菌XP_SP1の独自実験ですので、何も保証はありません。自己責任でお願いします。

なお、最新はIntel MEI Driverになっています。MEIドライバの対応方法はは、こちらを参照してください。

色々調べてみたところ、HECIiドライバを使用して取得できるらしいところまでは突き止めましたが、コンパイルでエラーになったので、調査したところ、大部分はLinuxカーネルの仕様変更を吸収できていないことが原因と判明。そのパッチも出ていました。
ところが、そのパッチを当ててもエラーがなくならないため、再度調べたところ、特定のカーネル以降、struct file_operationsからioctlメンバがなくなり、unlocked_ioctlに変わったことをパッチでは吸収できていないことが判明(パラメータも若干変わっている)。後述の追加パッチがそれの対応です。
準備するもの

heci-5.0.0.30ドライバ

http://sourceforge.net/projects/openamt

パッチ

http://edc.intel.com/Link.aspx?id=3629

heci-qst.c

ダウンロード(機能追加していない版)
オリジナルはこちら。
http://lists.lm-sensors.org/pipermail/lm-sensors/2009-October/026830.html

MEIドライバ編で説明しているheci-qstは機能を追加しています。詳細はこちらを参照してください。
機能追加版をHECIドライバで使用したい場合は、MEIドライバ編のheci-qstをダウンロードし、ビルド方法は、このページの記載に従ってください(コンパイルパラメータに "-D MEI"を書かないだけです)。

参考文献

http://download.intel.com/design/intarch/PAPERS/324028.pdf
heciドライバをビルドする
heci-5.0.0.30ドライバを解凍する。
パッチを解凍する。
展開されたディレクトリ直下に解凍したパッチのうち、heci_amt6.patchをコピーする。
patch -p1 < heci_amt6.patchを実行する。正常にパッチが当たったことを確認する。
以下のパッチを追加で当てる。

--- ../../HECI-5.0.0.30パッチ後/src/heci_main.c 2011-05-30 09:46:26.249658408 +0900
+++ heci_main.c 2011-05-28 22:23:00.806438417 +0900
@@ -152,7 +152,7 @@
 static int heci_release(struct inode *inode, struct file *file);
 static ssize_t heci_read(struct file *file, char __user *ubuf,
                         size_t length, loff_t *offset);
-static int heci_ioctl(struct inode *inode, struct file *file,
+static int heci_ioctl(struct file *file,
                      unsigned int cmd, unsigned long data);
 static ssize_t heci_write(struct file *file, const char __user *ubuf,
                          size_t length, loff_t *offset);
@@ -187,7 +187,7 @@
 static struct file_operations heci_fops = {
        .owner = THIS_MODULE,
        .read = heci_read,
-       .ioctl = heci_ioctl,
+       .unlocked_ioctl = heci_ioctl,
        .open = heci_open,
        .release = heci_release,
        .write = heci_write,
@@ -1309,11 +1309,11 @@
 /**
  * heci_ioctl - the IOCTL function
  */
-static int heci_ioctl(struct inode *inode, struct file *file,
+static int heci_ioctl(struct file *file,
                      unsigned int cmd, unsigned long data)
 {
        int rets = 0;
-       int if_num = iminor(inode);
+       int if_num = iminor(file->f_dentry->d_inode);
        struct heci_file_private *file_ext = file->private_data;
        /* in user space */
        struct heci_message_data *u_msg = (struct heci_message_data *) data;

srcディレクトリに移動してmakeを実行する。コンパイルエラーがないことを確認する。
make installを実行する。
modprobe heciを実行する。
heci-qstをビルドする
heci-qst.cをコンパイルします。

gcc -o heci-qst heci-qst.c

sudo ./heci-qstで実行。よさげな感じです。

CPU 39.81 ?C
MB 38.95 ?C
ICH 75.73 ?C
MCH 68.81 ?C
CPU_Fan 1234 RPM
OUTL_Fan 712 RPM
AUX_Fan 597 RPM
+12_Volts 12.248 V
+5_Volts 5.134 V
+3.3_Volts 3.389 V
MCH_Vccp 1.240 V
CPU1_Vccp 1.174 V

各センサー名と実際の対応が変な場合はソースを見て、各マザーに対応するように修正してください。

あとは、この出力をmtrg等に渡せば、グラフ化することも可能です。